「与える人になると成功する」というフレーズには気をつけろ!
昔の偉い人や自己啓発の本などを読むと「与える人になると成功する」、とよく言われていますよね。
それって本当なのでしょうか?
世の中には、今までずっと与えてきたけれど、成功していない人もたくさんいるのではないでしょうか?
いや、確実にいますよね。それも結構たくさん。
では、なぜ成功している人は、「与える人になれ」って言っているのか?という疑問がわいてきますよ。
昔の偉い人や自己啓発本が、ただ単純に「嘘を言っているだけだ」と片付けてしまうのも違うような気がします。
ここでは、なぜ与える人になったとしても成功できないかを、私がリサーチしたことを解説しますね。
与える人になったとしても成功できない理由
「与える人になると成功する」というのは、実は間違いでもあり、正解でもあります。
どういう事?って思いますよね。
結論から言ってしまうと、与える人になり成功するためには、まずは与える人を選ばないといけないんですね。
私のような超一般人がなぜそのようなことを言えるかというと、最近読んだ「GIVE&TAKE」という本に、そのことがはっきりと書かれていたんです。
結構衝撃的でしたが、実際研究結果に基づいた内容で、具体的な事例も踏まえながら書かれていたので、とても納得できる内容でした。
だから、もし今一生懸命「与える人」になろうと頑張っている人は、一度自分が誰に対して与えているかを考えてみてはいかがでしょうか?
というか、今現在報われていないなら、是非一度考えてみて欲しい。
あなたの善意を利用して、自分の利益ばかりを考えている人に与えていないでしょうか?
だとしたら、きっとあなたは今後も成功できないはずです。
なぜなら、ただ与えるだけであなたが受け取るものは何もないから。
厳しい言い方かも知れないですが、それが現実。
では、ここからは私が与えることについて学んだGIVE&TAKEという本の内容を少し説明しますね。
きっと役立ちます。
GIVE&TAKEの概要
本書では、人を3つのタイプに分けて、どんな人が成功しやすいかを実際の研究結果に基づいて考察しています。
3つのタイプとは
・ギバー
・テイカー
・マッチャー
ギバーとは、与える人。
テイカーとは、受け取る人。
マッチャーとはバランスをとる人。
と解説されています。
ただし、いずれのタイプについても、最終的にはGIVE&TAKEに至ることになります。
ギバーであっても受け取るし、テイカーであってもギブします。
そしてマッチャーもギブとテイクをします。
ですが、ここで重要なポイントが2つあります。
それは、目的と時間差。
ギバーの場合、ギブするのはあくまでもギブする事が目的です。
ギブした時点では、テイクすることは考えていません。ですが、時間の経過とともに、はからずともテイクできる状態になります。
テイカーの場合は、テイクを目的にギブします。
ギブをする前の段階でテイクをすることが目的となっています。
もちろん、ギブした以上のテイクをなるべく短期感で得ようとします。
マッチャーは、ギブとテイクのバランスをとるために、ギブとテイクをします。
バランスとは、例えば5のギブをしてもらったら、お返しとして同じ5のギブを与えます。
逆に、5のテイクをされたら、5のテイクをしようとします。
損得勘定として、常に五分五分であるべきだと考えるのがマッチャーの特徴です。
例えば、5のギブをしてもらったら、お返しとして同じ5のギブを与えます。
逆に、5のテイクをされたら、5のテイクをしようとします。
常に、ギブとテイクのバランスをとろうとするのがマッチャー、という事ですね。
もう少し言えば、マッチャーは、ギブとテイクの間にある時間的なズレがあまりない、という事が言えます。
さて、ギバー、テイカー、マッチャーについてだいたいのところはイメージできたでしょうか?
肝心なのはここから。
なぜ「与える人」になったとしても、成功できない人がたくさんいるのか?
「与える人」になっても成功できない理由。
理由は2つあります。
1つ目は、テイカーばかりを相手に与えているからです。
常に受け取ることばかりで、ギブするのはテイクできる場合のみ。
そんな相手に対して与えてばかりしても、いつまで経っても報われないのではないでしょうか?
本記事の最初の方でも述べた通り、与える相手を選ぶのが成功するためには不可欠なのではないでしょうか?
これはブラック企業に勤めている人をイメージすると理解しやすい。
安い給料でどれだけ努力しても、会社に貢献したとしても給料が増えることもなければ、その他の勤務条件が改善されることってまずないですよね。
ブラック企業の経営陣からすれば、いいカモがいるなって感じです。
つまり、与える相手を間違っているんです!
2つ目は、自己犠牲的に与えている場合です。
ある取引先と商談をしているとしましょう。
例えば、あるシステム開発の案件があり、その商談を取引先としているとしましょう。
テイカーの場合
テイカーであれば、まずは自分の利益を考えるので、相手を負かすことを考えるので、相手の利益がなくても、強引に自社と利益を結ばせようとします。
自己犠牲ギバーの場合
自己犠牲ギバーは、自分の利益を犠牲にして、相手に利益をもたらそうとします。
商談の場でいえば、値引きですね。しかも、ライバル会社と比較して、最大限の値引きをします。
ただ、そんなことばかりしていては、いずれそのビジネスは立ちゆかなくなってしまいます。
つまり、与える人になったとしても成功できません。
成功するギバーの場合
成功するギバーであれば相手の利益を考えながらも、自分の利益を考えて、お互いが最高になるためには何をすれば良いかを考えます。
仮に商談相手から値引き要求がでてきたとしたら、「なぜ値引きを要求」をするのか?
その話を掘り下げます。
すると、今売上が落ちてきているので少しでもコストを下げたいという状況が浮かび上がる。
成功するギバーであれば、なぜ売上が落ちているのか?の原因を分析して、今度は売上が上がるようなアドバイスをし始めます。
つまり、欠かせない最高のビジネスパートナーになろうとし、どんどん与えていきます。
こうなれば、商談相手も下手な値引きをしなくなりますよね。自分たちにとって欠かせない相手をぞんざいに扱う訳にもいきませんから。
その結果、お互いが良い関係になり、より良い取引ができるわけです。
「与える人になると成功する」のまとめ
いかがでしたでしょうか?
世間一般で言われている「与える人になる人は成功する」というのは、必ずしも正しい話ではないです。
これは断言できます。
もし、今この「与える人になる人は成功する」という言葉を文字通りに受け止めてしまって苦しんでいる人がいれば、今回の記事を参考にして欲しいと思います。
ポイントは、「誰に与えるか?」です。
成功するギバーであっても、誰に与えるかを間違うと、成功は長続きしませんから。
やっぱり最後は人の話になると思います。
もし、ギバー、テイカー、マッチャーについて詳しく知りたい人は、今回の記事で紹介している「GIVE&TAKE」を読んでみて下さい。
今回の記事で紹介した内容以外にたくさんの学びがありますから。